ルーマニア差別…物価高…「先進国はいや!」

ルーマニアの首都、ブカレストから北西側に100キロ離れた農村では、代々に栽培してきた小麦畑やトウモロコシ畑が、毎年減りつつあるのが容易に目に付く。

昨年1月、欧州連合(EU)に加盟した後、小麦やトウモロコシをより多く輸出できることを望んだが、ルーマニアの現実は正反対だった。「ほかの国々より安価で生産できる商品を集中的に生産して、交換すれば利益を手にできる」という比較優位論はもはや通じない。

共産主義から脱却して西側経済圏に組み込まれた国々が、伝統的な経済学の常識や理論から離れつつある。グローバル化スピードの遅れや文化の格差、いまだに残っている共産主義時代の慣行のためと見られる。

東欧や独立国家連合(CIS)に住む労働者たちの海外への移住も、賃金格差だけでは説明できない異常現象を呈している。

■生産・販売の効率なしでは、比較優位は「無用の長物」〓昨年、ルーマニアとブルガリアがEUに加盟した後、世界食料機構では「異常現象」を目にした。ルーマニアの小麦の生産量は290万トンで、前年より半分以上も減ったためだ。トウモロコシの生産量も同様の結果が出た。

ルーマニアの統計庁によれば、昨年、小麦畑やトウモロコシ畑を捨てて海外に移住した農民たちは2万人を超える。ルーマニア政府は農業の破産を食い止めようと全力を傾けている。

ルーマニアの農業問題研究所のコルネリア・アルボイウ研究員は、「穀物販売業者たちと官僚たちとの不正や輸出物流費用の増大のうえ、農民たちは市場情報に疎く、比較優位は現れなかった」と話した。

アルボイウ研究員は、「輸出市場を狙った生産や販売が有効でなければ、比較優位も何ら役に立たない」と説明した。

■人材は経済水準の似ている国へと移動〓「国境が開放されれば、人口は貧しい国から先進国へと移動する」という常識も、最近は通じない。

特に、CISや東欧に住む労働者たちの場合、先進国への移動が殺到するだろうと予想されたが、実際彼らは水平的な移住パターンを示している。

ロシア労働専門家らは最近、ロシアやウクライナ、ベラルーシ、モルドバなど、旧ソ連邦の住民たちは生活や文化の似ている隣国を、移民対象国として好んでいると分析した。

英国統計庁が調査した結果、05年、国際社会で貧しい国へと移住した人口は23万人の純増を示したが、富裕国へと移住した人口は5万2000人に純減した。

ロシア労働問題専門家のロマン・バレリビチ氏は、「移住を希望する国の物価水準が高かったり、差別政策が激しいほど、労働者たちは移住を嫌う」と話した。





posted by 5150 at 21:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | ルーマニア 経済
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